山羊座の神話嫌われて笑われたヤギのパンの話
山羊座は上半身がヤギ、下半身が魚の姿をしたパンが星になったとされています。
醜い容姿だったパン
ドリュオプス王の娘ドリュオペとヘルメスの子どもとして、パンは生まれました。ですがパンは上半身が人間で、下半身と顔はヤギという姿で生まれたため、母親であるドリュオペは、パンをあまり可愛いと思えませんでした。
嫌われても明るく過ごすパン
パンが思春期になると、妖精やニンフに恋をしました。ですが姿を見ただけで笑われて逃げられる始末で、その嫌われっぷりも半端ではありませんでした。
それでもパンは明るく過ごし、葦(あし)で作った笛を吹いて過ごしました。そして同じ獣人であるサチュロスという友達もでき、嫌われ者同士で仲良くなりました。
神々の宴会で乱入者
ある日、神々はナイル川のほとりで宴会を開いていました。そこにパンも呼ばれ、いつものように笛を吹きながら過ごしていると、怪物のテュフォンが乱入してきました。
テュフォンはとても凶暴で誰もかなわないほどの力を持っており、ギリシャの中でも恐れられていた怪物です。
※この宴会には、うお座の神話となるアフロディーテとエロスも参加していました。
滑稽な逃走劇
テュフォンの登場に、神々はすぐに逃げ出しました。パンも逃げましたが、早く逃げるために全身を山羊の姿に変えて逃げました。一目散に走ります。そしてナイル川までくると、早く泳ぐために今度は魚に変身して川を渡ろうとしました。
ですが焦っていたのか、完全に魚の姿になることができず、下半身だけ魚で上半身がヤギのままという滑稽な姿になっていました。
パンはそれに気付かず、逃げることに夢中でバシャバシャともがくように懸命に川を渡っています。一足先に天界へ逃げていた神々は、このパンの姿を見て笑いました。
滑稽な姿を記念にされる
パンの姿があまりにおもしろいので、記念に星にすることになりました。そして上半身がヤギ、下半身が魚の姿を空にあげて、山羊座として星にしました。
まるでいじめのようですが、楽天的なパンは、そんな状況すらも楽しんでいました。もしかしたらパンは嫌われ者に見えて、実は愛されていたのかもしれませんね。
神話から見る山羊座の性格
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