恋愛に使えるテクニック ドアインザフェイスが
効果的な相手とは?
ドアインザフェイスとは、心理学のテクニックの一つで、最初に相手に大きな要求をし、それを拒否された後に、小さな要求をすることで、相手が応じやすくなるという心理です。
これは、最初に大きな圧力をかけ、その後に引き下げた要求をすることで、相手が協力的になるメカニズムです。
1970年代にジョン・リード(John L. Reed)によって初めて実験的に検証されました。
実は街中によくある手法
ドアインザフェイスとは、最初に大きな要求を突き付け、その後に簡単な要求をするテクニックです。
実はこれ、街中のキャッチがよく使っている手法です。
1万円で飲み放題ですよ!
と言われたら、多くの人は、
1万円かあ…高いなあ
と思いますよね。
渋るあなたを見て、キャッチは、
なら今だけ大サービスで半額以下のの4500円にしちゃいます!いかがですか?
と言われたら、半額以下にしてくれるなら…と思ってしまう人の心理です。
ですが実際は、その4500円が定価なのです。
お店は値引きをせずに売ることができます。
ドアインザフェイスが効果的な性格がある
ドアインザフェイスは、心理学的に「進化」や「妥協」の原理に基づいています。
そのため、普段の性格に、進化や妥協が強い人ほど、効果的です。
以下のような特徴を持つ相手には効果的です。
協力的で社交的 〇
協力的で社交的な人は、相手とのコミュニケーションを円滑にし、円満に物事を終わらせたい傾向があります。円満にするためには自分が折れたり妥協することが多いため、2回目にされた要求が小さくなると、それでいいよ、と言ってしまいます。
柔軟性が高い 〇
ドアインザフェイスは、最初に大きな要求を出し、その後に小さな要求に切り替えることが求められます。柔軟で変化に適応しやすい性格の人は、相手の要求の変化にも柔軟に対応しようとして、受け入れてしまいやすいのです。
ユーモアがある 〇
ユーモアを理解しやすい人は、相手が譲歩しようとしている様子に、自分も応えたい思いが強くなります。よって、要求を受け入れやすくなります。
信頼を重視する 〇
信頼関係を大切にする人は、たとえ親しくない相手でも、譲歩されたことに注目しています。よって自分を要求を受け入れたくなります。
ドアインザフェイスが通用しにくい性格もある
ドアインザフェイスが通用しにくい性格もあります。
以下のような特徴を持つ相手には、使いどころをよく見極めて慎重になるか、または使わない方がよいでしょう。
警戒心が強い ×
警戒心が強い人は、言葉や物事に疑念を抱きやすいため、最初の大きな要求に対して拒絶反応が大きくでます。そのため、その後にいくら小さな要求をしても、ますます不審がられてしまうでしょう。
固定観念が強い ×
固定観念が強い人は、新しいアイデアや提案に対して柔軟性がありません。最初から拒否すると決めている場合は、何をやっても意見を変えないでしょう。
対人関係に慎重 ×
人間関係において慎重で、心を開くのに時間がかかったり、関係を築くのに時間をかけるタイプの人は、大きな要求をすると拒絶されやすいでしょう。
恥ずかしがり屋 ×
恥ずかしがり屋や、コミュ力が低いタイプの相手は、たとえ心の中で誘いに乗ってもいいかな、と思っても、それを素直に言葉に出すことが難しく、拒否しているように見えることがあります。
恋愛に応用したサンプル
サンプルです。
食事に誘う編
1万円の高級ディナー奢って!食べたい!
何でおれが1万円なんて高いメシ奢らなきゃいけないんだ
ならすっごくおいしい500円のアイスクリームショップがあるんだけど、行ってみない?行列らしいよ!私が奢ってあげる!
んー、それならいいかな
脈なしの相手でもデートにうまく引っ張り出せる確率があがります。
週末の遊び編
ねえ、週末に一緒にスカイダイビングやろうよ!
えっ?それはちょっと怖いし、時間もないと思う…。
ならお茶しようよ、少しゆっくり話したいこともあるし
それならいいよ
その気のない相手を誘える確率があがります。
話題作り編
最近、すごく難しい仕事があって困ってるんだけど、教えてもらってもいい?
俺にはちょっとわからないから
ならアイデアだけ欲しい。あなたなら、これってやりたいと思う?
それなら答えられるよ
話題作りにもなりますし、相手の情報を引き出すキッカケにもなるでしょう。感情の共感編
ねえ、最近部屋で幽霊を見るんだ。すごく怖いんだけど、あなたも似たような経験ない?
ないよそんなの
なら気晴らしにカフェでも行きたいんだけど、付き合ってよ
それならいいよ
共感しにくい内容を先に話し、そのあとデートに誘うテクニックです。テクニックを使いすぎるリスク
ドアインザフェイスを使いすぎるとどんな印象になるでしょう?
実は、大胆な人や、自信家な人、気が強い人など、恋愛に積極的な人ほど無意識に使っているのですが、あまりこのテクニックを駆使すると、非常に悪い印象になります。
強引で怖い印象
テクニックを使いすぎると、相手は威圧感や、押されるような印象が強くなり、強引さを与えます。逃げられる確率もあがってしまうでしょう。
計算高く信頼できない印象
頻繁にテクニックを使うと、あなたが計算高く見えて、相手は利用されている感覚にもなります。そして相手からの信頼を得られなくなるでしょう。
縁が切れる可能性もある
使いすぎると相手は不快に感じ、二度と会話をしてくれない可能性もあります。縁が切れることもあるので、使いどころには注意が必要です。
併用してほしい気づかい
ドアインザフェイスは、相手に不快な思いをさせることも多いテクニックなので、使うときは、今の内容もあわせて実行するとよいでしょう。
相手の状況を見極めて
相手が忙しい、精神的なストレスを抱えている、といった時は使わない方がよいでしょう。苛々させる要因になります。
誠実さを保つ
ドアインザフェイスを行ったあとは、相手に対して丁寧で誠実な態度でいましょう。嘘をついたり、いい加減な態度や、相手をからかったり、不真面目な態度でいると、関係が悪化する恐れがあります。
2回目に拒否されたら引く
ドアインザフェイスは、1回目で大きな要求をし、2回目で小さな要求をしますが、2回目も断られた場合、潔くいったん引きましょう。ここでしつこくすると、一気に不快さを与える可能性が大きくなります。
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